第9章 スキルとコマンド
よく使う作業は、/(スラッシュ)で呼び出せる自分専用の命令にしておけます。
毎回長い指示を書かなくても、ワンタッチで呼び出せるようになります。
🎯 この章のゴール
- 「スキル」と「カスタムコマンド」が何かを理解する
- よく使う作業を、自分専用の
/命令にできる
⏱ 所要時間の目安
約40分
📖 覚える言葉
| 言葉 | やさしい意味 |
|---|---|
| カスタムコマンド | 自分で作る /命令。決まった指示を一発で呼び出せる |
| スキル | 作業手順をまとめた「部品」。/命令でも呼べるし、Claudeが自動で使うことも |
| $ARGUMENTS | 命令に渡す「追加の言葉」を入れる目印 |
- エージェント = 役割を持った「担当者」(例:議事録担当のベテラン)
- コマンド/スキル = 決まった作業の「手順書・レシピ」(例:議事録の作り方メモ)
担当者を呼ぶか、手順書を呼ぶか、の違いです。どちらも便利なので使い分けましょう。
1. いちばんかんたん:Claude に作ってもらう
ファイルを自分で作らなくても、Claude にお願いして作ってもらうのが一番ラクです。
入力欄に、こう頼んでみましょう。
「/mail」というカスタムコマンドを作ってください。
箇条書きのメモを渡すと、それを丁寧なビジネスメールの下書きに
してくれる命令にしたいです。個人用(〜/.claude/commands)に保存してください。
Claude が必要なファイルを作り、「保存していいですか?」と許可を求めます。許可すれば完成です。
2. 作ったコマンドを使う
使うときは、/ のあとに名前を打つだけです。うしろに「渡したい内容」を続けられます。
/mail 田中さんへ。先日のお礼。次回の打ち合わせは来週月曜希望、と伝えたい。
すると、渡した内容をもとにメールの下書きを作ってくれます。 これで、毎回「丁寧なメールにして…」と説明する必要がなくなりました。
3. 中身を知りたい人へ(ファイルの形)
/mail の正体は、次のような 1枚のテキストファイルです(場所:~/.claude/commands/mail.md)。
ファイル名がそのまま命令の名前になります(mail.md → /mail)。
---
description: 箇条書きのメモを、丁寧なビジネスメールの下書きにする
argument-hint: [メールの要点]
---
次の要点をもとに、日本語の丁寧なビジネスメールの下書きを作成してください。
宛名・あいさつ・本文・結びの形式に整えてください。
要点:
$ARGUMENTS
---で囲んだ部分が 設定(description=何をする命令か)$ARGUMENTSが、あなたが命令のうしろに書いた言葉が入る場所
コマンド名(ファイル名)は mail minutes youyaku のように 半角の英字にしておくと、トラブルが少なく安心です。
4. もう一歩:スキルという形もある
実は、カスタムコマンドは 「スキル」という仕組みの一種です。
- かんたんに作るなら →
.claude/commands/名前.md(1枚のファイル) - 手順が長い・参考資料も付けたい →
.claude/skills/名前/SKILL.md(フォルダ形式)
スキルにすると、/名前 で呼べるのに加えて、関係する作業のときに Claude が自動で使ってくれるようになります。
初心者のうちは、1枚ファイルのカスタムコマンドで十分です。 慣れて「もっと複雑な手順を部品にしたい」と思ったら、スキルに発展させましょう(これも Claude に頼んで作れます)。
5. チームで共有するには(プレビュー)
自分用は ~/.claude/commands/ に、チーム共有用はプロジェクトの .claude/commands/ に置きます。
プロジェクトのフォルダごと共有すれば、チーム全員が同じ /命令 を使えます。詳しい運用は チーム導入と運用 で扱います。
✏️ やってみよう
- Claude に頼んで、自分の定型作業を1つ
/命令にする(メール/要約/議事録 など) - 作った命令を
/名前 ...の形で呼び出して使う - うまくいったら、もう1つ別の命令も作ってみる
✅ チェックリスト
- コマンドとスキルの違い(手順書)と、エージェント(担当者)の違いがわかる
- 自分専用の
/命令を1つ作って実行できた
❓ つまずいたら
- 「コマンドが呼び出せない」 →
/を打って一覧に出るか確認。出ないときは Claude Code を再起動してみましょう。 - 「名前を変えたい」 → ファイル名(
~/.claude/commands/の中)を変えれば、命令名も変わります。Claude に「名前を変えて」と頼んでもOK。
繰り返し作業を部品にできたら、いよいよ 次へ進んで、外部ツール(Notion・カレンダー等)との連携に挑戦しましょう。