第3章 何ができる/できない?
生成AIは魔法の道具ではありません。得意なこと と 苦手なこと があります。 ここを最初に知っておくと、「AIにだまされる」ことなく、安心して使えます。
▶動画:得意なこと・苦手なこと(準備中)
🎯 この章のゴール
- 生成AIの得意・不得意がわかる
- 「任せていいこと」と「人が確認すべきこと」を区別できる
⏱ 所要時間の目安
約15分
📖 覚える言葉
| 言葉 | やさしい意味 |
|---|---|
| ハルシネーション | AIが もっともらしいウソ(事実でない内容)を作ってしまう現象 |
1. 得意なこと(どんどん任せてOK)
生成AIは、特に 「言葉を扱う作業」 と 「たたき台づくり」 が得意です。
| ジャンル | 例 |
|---|---|
| ✍️ 文章を作る | メール・案内文・キャッチコピーの下書き |
| 📝 まとめる | 長い文章の要約、議事録づくり |
| 🌐 言い換える | 翻訳、敬語化、やさしい言葉に直す |
| 💡 考えを広げる | アイデア出し、たたき台、賛否の整理 |
| 🗂 整理する | 箇条書きを表に、情報の分類 |
| 🎨 作品を作る | 画像・動画・音声・音楽の生成 |
合言葉は「たたき台はAI、仕上げは人」
ゼロから自分で作るより、AIに60点のたたき台を一瞬で作ってもらい、人が80点・100点に仕上げる。 この使い方が、いちばん時短になります。
2. 苦手なこと(うのみにしない)
一方で、次のようなことは苦手です。ここは必ず人が確認 しましょう。
| 苦手なこと | 理由 |
|---|---|
| 🆕 最新情報 | 学習した時点より新しい出来事は知らないことがある |
| 🎯 正確な事実 | もっともらしいウソ(ハルシネーション)を混ぜることがある |
| 🔢 細かい計算 | 数字の計算はミスをすることがある |
| 📚 出典の保証 | 「それらしい出典」をでっち上げることがある |
| ⚖️ 最終判断 | 責任のある決定は人が下すもの |
3. 「ハルシネーション」を知っておこう
生成AIは、自信たっぷりに、まちがった内容を答えることがあります。 これを ハルシネーション(幻覚)と呼びます。
具体例
「日本の都道府県は47ですか?」→ 正しく答えられます。 でも「○○市の人口は?」のような細かい数字や、最近のニュース、専門的な事実は、 それっぽい数字をでっち上げる ことがあります。
しかも口調は自信満々なので、知らないと信じてしまいがちです。
なぜこうなるのか(=AIは「正しさ」ではなく「自然な続き」を作っているから)は、 第5章 仕組みをやさしく で説明します。
大事なルール
事実・数字・固有名詞は、必ず自分で確認する。 特に、人に見せる資料や社外に出す文章は、AIの答えをうのみにしないでください。
4. 早見表:任せる?確認する?
| こんな作業 | AIに任せる | 人が確認 |
|---|---|---|
| メールの下書きを作る | ✅ | (仕上げ) |
| 長い文章を要約する | ✅ | (要点ずれがないか) |
| アイデアを10個出す | ✅ | (採用は人) |
| 統計の数字を答えさせる | ⚠️ | ✅ 必須 |
| 最新ニュースを聞く | ⚠️ | ✅ 必須 |
| 契約・医療・法律の判断 | ❌ | ✅ 専門家へ |
✏️ やってみよう(演習)
自分の仕事を思い浮かべて、次を書き出してみましょう。
- 「これはAIに任せてよさそう」な作業 … 3つ
- 「これは必ず人が確認すべき」作業 … 3つ
✅ チェックリスト
- 生成AIの得意・不得意を説明できる
- ハルシネーションの意味がわかる
- 「任せる/確認する」の線引きができる
❓ つまずいたら
- 「結局どこまで信じていいの?」 → 「便利だが、事実は鵜呑みにしない」。これだけ覚えれば大丈夫です。
次は 主要な生成AIサービスを知る へ進みましょう。